夕方の光を受けて色づいた須藤家の田んぼ

須藤家の新米

茨城県笠間市小原

2026年産・新米 今年も、なんだかんだ米を作っています。

田んぼと畑が広がる、のどかなところで、78歳の父と、心はいつでも若々しくがモットーの母を中心に、須藤家は米を作っています。

……と書くと、なんだか立派な農家のようですが、そうでもありません。

水を汲みに来た父と母の後ろ姿
父と母。並んでいるところを、うしろから。

つくっている人

ドラ息子だった父と、
草刈りに夢中な母。

父は、昔は雀荘通いであまり働かない「ドラ息子」だったそうです。そんな父も、祖母が亡くなった頃からよく働くようになったらしく、今では、自分の田んぼだけでなく、高齢になって米作りができなくなった近所の方の田んぼを借りて、米を作っています。

私から見る父は、いい人です。ただ、不器用で、ちょっと面倒くさい人でもあります。

母は台湾人。2026年で、在日35周年です。農家なんて儲からないと思っていたのか、昔は父と揉めるたびに「もう手伝わない!」となっていた母ですが、二人とも歳を重ねてきて、最近は、「もうお父さんもジジイだから、手伝わないと可哀想」という感じで、ちゃんと米作りに入るようになりました。

そして今、母が一番熱中しているのが草刈りです。

「毎日、草が生えてきやがる」と言いながら、草刈り機を操縦する母

最近のお買い物は、農業資材のホームセンターで草刈り機の刃とバッテリー。農家のお母さんの買い物としては、なかなか渋い。

そして家では、なぜか謎のぬいぐるみもせっせと作っています。これが意外と友人たちの間で話題になったりしていて、農家なのか、草刈り職人なのか、ぬいぐるみクリエイターなのか、だんだんよく分からなくなってきました。

でも、そんな二人が今年も米を作っています。

田植えを終えたばかりの水田に空が映っている 夕暮れの水田

正直なところ

米作りは、大変です。

きれいな田園風景の写真を見ると、米農家ってなんだか穏やかでいい仕事に見えるかもしれません。実際は、大変なことばかりです。

田植えをして、稲が育って、草が生えて、また草を刈って。機械を動かすにも燃料がいる。資材も高くなっている。天気にも左右される。そして、米の価格は自分たちだけでは決められません。

「こんなに大変な思いをしてまで、続けるのかな」と、体力的な限界を感じることもあります。

それでも、父がやっていると母もやる。母がやっていると父もやる。お互いに、そんなに言葉にはしませんが、「相方がこれだけやってるなら、自分もやるか」という感じで、なんだかんだ続いています。

ちなみに田植えと稲刈りは、近年ほぼ私が機械に乗っています。農業を継ぐつもりなんて、まったくありませんでした。ところが気づけば、私は田植え機やコンバインに乗っています。機械に乗りながら、よく分からないマントラを唱えています。

「美味しくなあれ」
「豊かさをありがとう」コンバインの上から、娘

こうして私も、すっかり巻き込まれてしまいました。

刈り取りを待つ黄金色の稲穂と青空
刈るころの田んぼ。ここまで来ると、ひと安心。

新米ができると

「今年もできたな」と思う瞬間。

「全部が金に見える」新米を前にした母

長いあいだ田んぼに関わってきた人間ならではの、なかなか現実的な感想です。

そして、ここ数年、私たちにはもう一つ嬉しいことがあります。それは、直接お米を買ってくれた方から、感想が届くこと。

以前は基本的にJAに出荷して、あとは近所の方に販売するくらいでした。一昨年から、知り合いづてに少しずつ一般販売を始めました。その後、米不足をきっかけにSNSで「お米、お譲りできますよ」と告知してみたところ、思っていた以上にたくさんの方が買ってくださいました。

そこで、「子どもたちがご飯をすごく食べるようになった」など、実際に食べてくださった方から直接声が届きました。これが、思っていた以上に嬉しかった。JAに出荷するのとは違って、ここまでが見えるのです。

  1. 今年もお米ができた
  2. 誰かが買ってくれた
  3. その人の家で食べてもらった
  4. 「こんなふうに食べてます」と返事が来る

そして、その話が家族の共通の話題になります。「今年はあの人が買ってくれた」「こんな感想が来た」「また注文が入った」。そういう話を、父と母と私でする。

これも、一般販売を続けている理由のひとつです。

高台から見下ろした田んぼの広がる景色

この先のこと

正直にいうと、
これずっとは続きません。

父も母も、いつかは米作りをできなくなります。この父と母が担い手として作る「須藤家の米」は、必ずいつか終わります。

私だって、農業を継ぐぞ!という大志を抱いているわけではありません。ただ、気づけば機械に乗っている。父と母がやっているから、私もやっている。だから、もう少し続くのかもしれません。

田んぼを荒れ地にせず、とりあえず今年も米を作る。もしかすると、それだけのことなのかもしれません。でも、私たちはその「それだけ」が、案外大事なことなんじゃないかと思っています。

お譲りします

だから、今年のお米をお譲りします。

須藤家のお米は、特別な物語を背負ったお米ではありません。

78歳の父が作り、草刈りに夢中になった母が支え、農業を継ぐつもりのなかった娘が機械に乗り、今年もなんだかんだで収穫までたどり着いた。そんなお米です。

稲穂のあいだを抜ける一本道と、その先の山
品種コシヒカリ
産地茨城県笠間市小原 須藤家の田んぼ
内容量10kg / 20kg / 30kg(玄米・白米からお選びいただけます)
価格・玄米10kg 7,000円 / 20kg 14,000円 / 30kg 20,000円(税込)
価格・白米10kg 7,500円 / 20kg 15,000円 / 30kg 22,000円(税込)
送料着払い(お受け取り時に、配送会社へお支払いください)。ゆうパックで、茨城県から発送します。お届け先までの運賃は、下記でご確認いただけます。 ゆうパック基本運賃表(10kg・20kg) 重量ゆうパック運賃計算(30kg) ※30kgは「重量ゆうパック」での発送になります。規定の30kgを超えないよう、ほんの数グラムだけ減らして袋詰めしています。
受付期間8月20日(木)〜 9月30日(水)※数量に限りがあります。なくなり次第、受付を終了します。
発送時期9月10日以降、ご注文いただいた順に発送します
お支払い現金振込
おまけご希望の方に、母の謎ぬいぐるみをランダムで1個
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もしよかったら、今年はこのお米を食べてみてください。そして、もし何か感じることがあったら、ぜひ教えてください。

「おいしかった」でも、「子どもがよく食べた」でも、「今年も届いたよ」でも。そういう一言が、私たちにとっては、また来年米を作る理由のひとつになります。

娘も巻き込まれてしまっているので、もうしばらくは続きそうです。ただ、いつかは終わります。

だからこそ、今年の須藤家のお米を、今年のうちに。
よかったら、食べてやってください。